五行学説の中の「木」に該当する「春」。暦的には立春~立夏を指します。
春は発陳(はっちん)。万物が生長し育成する季節。自然界の五気では「風」、五味は「酸」そして人体では「肝」「目」「筋」「爪」「怒」「涙」が関係しています。
この季節は、気温の上昇に伴い肌の表面が緩みはじめますが、寒暖差が激しく、増え始める細菌やウィルスに対応できずに感染症なども多くなります。
また、「風」の特徴は軽く、舞い上がり、よく動き、よく変わることから、病変の範囲が広く、症状が変化しやすいのも特徴。イライラしたり、痙攣やてんかん、精神疾患、高血圧、不眠、めまいなどが起きやすい季節です。
食べ物は、春先は血と体液を補うものや、冬に溜まった濁気をとる清熱作用のあるものを。
肝の気が上がったり、溜まったりしやすいので、収斂作用や辛味のもので調整します。
また、肝のバランスが崩れると脾胃が影響を受けやすいため。脾胃を強める食べ物もあわせて摂ります。
この季節は
気持ちも体もゆったり、のびのびと。
心を励まし、目を楽しめることを心がけて。酸味の多用は肝を傷つけるので程ほどに。