五行学説の中の「」に該当する「長夏(ちょうか)」

中国では夏と秋の間の季節なのですが、これは大きな意味では季節の節目のことで、雨が多く蒸し暑い時期をさします。日本だと梅雨だったり、秋の長雨の時期がここにあたります。

長夏の特徴は稼穡(かしょく)・万物を生じ、養うことを意味し、自然界の五気では「湿」、五味は「甘」そして人体では「脾・胃」「口」「肌肉」「唇」「思」「涎(よだれ)」が関係しています。

この季節は、食べ物の栄養を運化する脾胃が傷つきやすいので、食欲不振や浮腫み、倦怠感などの症状や、皮膚疾患や下痢、水虫などが発生しやすく、傷も治りにくく、再発しやすいというのが特徴です。

食べ物は体の余計な水分を取り除く、利湿、利尿、祛湿作用のあるものや、健脾作用のあるもの、気を巡らすものや苦味の食材を取り入れます。

この季節は
思い悩まない、ストレスを溜めない、消化に良いものをとる、甘味は湿を呼ぶので多用しない
がポイントです。